最近、ニュースで「アサヒビール」や「アスクル」がサイバー攻撃を受けたという話題を目にされた方も多いのではないでしょうか。
実はこれ、ただのITトラブルではなく「ランサムウェア」という悪質なウイルスによるものです。
■ランサムウェアとは
ランサムウェアとは、パソコンや会社のシステムに侵入して、データを勝手に暗号化し、元に戻すために「身代金」を要求するウイルスです。
最近では、暗号化だけでなく、個人情報や機密情報を盗み出して公開するぞと脅す「二重脅迫型」も増えています。
アサヒビール・アスクルの事例
アサヒビールでは、出荷停止やキャンペーン中止など、業務に大きな影響が出ました。一部の個人情報が流出した可能性も報告されています。
アスクルでは、物流センターが止まり、ネット注文が全面停止になりました。無印良品などの関連企業にも影響が広がりました。お客様の中にもアスクルから注文ができなくなり、お困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これらの企業は、セキュリティ対策をしていたはずですが、それでも被害を受けてしまいました。
つまり、「大企業だけが狙われる」わけではなく、誰でも標的になり得る時代です。
🔐対策方法を考えましょう
機械の導入で防ぐ方法もございますが、大切なのは、「」と「仕組み」の両方で守ることです。
✅ 今すぐできる感染対策
従業員教育を定期的に行う
知らなかった」が一番危険です。
パソコンやスマートフォンの利用方法について、従業員の皆さまと定期的に講習を行い、セキュリティリテラシーを向上させましょう。
年末年始は家族でセキュリティチェック
ご家族で集まる機会に、スマートフォンの安全確認をおすすめします。
怪しいメールが届いていないか?詐欺のショートメールが来ていないか?
こうした確認をし合うことで、注意喚起になります。
怪しいメールは開かない
→「請求書」「宅配通知」「アカウントが停止されました」など嘘を装った偽メールが増えています。身に覚えのないメールは開かないことや、相手先のメールアドレスを確認しましょう。心配な場合は取引先に確認を行いましょう。年末年始にかけて、迷惑メールが増加する傾向があります。改めて注意をお願いします。
パスワードは使い回さない
→「123456」や「password」は推測されやすいパスワードです。また、複数のサイトで同じパスワードを使いまわししていませんか?少し面倒ですが、それぞれ別のパスワードを利用し、大文字や小文字記号などを織り交ぜてパスワードを作成しましょう。
バックアップを取る
→万が一のとき、データを復元できるようにバックアップを取りましょう。パソコンやサーバーなど大事なデータが入っている機器は、外付けハードディスクやクラウドに定期的にバックアップを取りましょう。
UTMなどのセキュリティ機器を導入する
→ウイルス対策や外部からの攻撃を防ぐ、セキュリティ機器の導入を行いましょう。また、それぞれのパソコンにウイルス対策ソフトも導入するとなお安心です。
🧭 最後に
サイバー攻撃は、世の中のすべての企業が対象です。私たちの生活や仕事に、直接影響を与える現実の脅威です。
特に年末年始は、長期休暇で社内の対応が遅れがちになるうえ、攻撃者にとっては“狙いやすい時期”とも言われています。
また、「年末調整」「配送通知」「お年玉キャンペーン」などを装った迷惑メールやフィッシング詐欺も増加する傾向にあります。
「うちは関係ない」と思わず、この時期だからこそ、以下のような対策を再確認しておきましょう。
年末年始を安心して迎えるためにも、「人」と「仕組み」で守る意識を高めていきましょう。

2025/12/15/

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